あほ新婚旅行記
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まえがき

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5/18・ヴァイマ

5/18・ベルベデール(現ページ)

5/19・ボラボラへ

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5/20・ラグナリウム

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5/20・サメ

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5/21・バンブーハウス

5/22・4WDサファリ

5/22・ヴァイタペ

5/22・ディナー

5/23・さよならボラボラ

5/23・さよならタヒチ

あとがき







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ご感想お待ち申し上げます。








ベルベデールで夕食・どこがフランス料理やねん。
教訓「オカマちゃんはいいやつだ。」


バスは走り出した。街中を過ぎて、右に曲がったと思ったら急な坂道を登る。
民宿や、民家が並んでいる。ジョギングやサイクリングしている人が多い。
この坂道をすごいなあ。坂道を走っていると、急に徐行になるときがある。
きまって大きな段差がある。大きな段差の前には看板が立っている。
標識みたいなもので、道路にこぶがあるイラストが書いてある。
シートベルトがあるような車なら少々弾んでも問題無いけど、今日みたいな
横座りの(電車みたいな形式の)ル・トラックだったら、弾んだら大変なことになる。
なるほどねー。民家もまばらになり、車は山道に入った。
一応道になっているけど、レストランに行く途中とは思えない。
山道になってもジョギングやサイクリングの人たちの数は減らない。
怖くないのかな。途中で団体のジョギング集団に出会った。
そのうちの一人が雄叫びをあげながら、私たちの車が通りすぎると同時に
ヤッターマンのごとく車の最後尾にしがみついた。約100メートルほど
楽して山を登られた。ガードレールも無いので対向車は命がけ。
落ちたらがけを転がり落ちるしかない。街灯も無い。木々の間に時たま見える
下のほうの海や山、町並みなどはとても美しい。夕暮れ迫る時間帯だったので、
オレンジ色に染まる山並みはまだ頭に残っている。でも写真に撮ろうとしても
S字カーブの連続で構えてもすぐ見えなくなる。あきらめることにした。

薄暗い山道が行き止まりになった頃、クリスマスイルミネーションを飾った
一軒のレストランが見えた。フレンチディナーと聞いていたわりには
どことなく妙なたたずまい。
正面入り口まで車をつけると、「イアオラナ!」陽気な40歳前後の男の人が出てきた。
指示されるまま、席につくと、スープは何にするか聞かれた。
AフィッシュスープBオニオンスープCロブスタースープ貧乏人の私たちはCを選んだ。
あと、白ワインか赤ワインどっち?と聞かれた。私は白が好きなので、
有無を言わさず白にした。しばらくすると、白ワインがデカンタで運ばれてきた。
サラダ皿も持ってきて、あっちにあるサラダバーで好きなのを取って食べてと言われた。
サラダを食べ終わると、スープが運ばれてきた。ロブスタースープ…。
あまりフランス料理は食べたこと無いので、この具の無いスープと出会うのは
初めてだった。口にすると確かにエビの味がする。奥が深い。
でも、味が濃い。からい。スープはコーンスープかコンソメスープのほうが好き。
早く飲んでしまわないと次に進まないので、パンをほおばりながら必死に飲んだ。
でも、量も半端じゃない。飲んでも飲んでも無くならない。
「多いねー。」とか言いながら飲んでいると、さっきの男の人が歌を歌いながら登場。
歩き方がなんとなく、くねくねしている。写真を撮ってくれと頼むと、
「オ〜ケ〜。ハ〜イィ、スリィ〜ツゥウ〜ワ〜ン、チィ〜イイズ!」
ひくっ…。思わず顔が引きつった。
その後もどうも旦那はその男の人の行動が気になるらしく、
私に向けてビデオを撮ってるなと思ってたら、カメラの向きが少し左にずれている。
左後ろを見るとそのウェイターが踊っていた…。

スープを飲み終えると、ウェイターが一口大の生肉を持ってきた。
てきぱきとオイルフォンデュの用意をし、ソースを持ってきた。そのソースは
8種類もあり、マヨネーズタイプの味の違うのが5種類、デミグラスソース風、
マスタード風、真ん中に味噌があった。とても辛かった。みためは八丁味噌。
味は唐辛子味噌。「どないして食うねん。」と、とりあえず、
フォンデュフォークに肉を刺してみる。そこでオカマちゃん登場!「ノン、ノン。」
唇をとがらせ、指を横に振るしぐさ。オカマちゃんがフォンデュフォークに肉を刺し、
その肉をディナーフォークで押さえつけた。
そして、油の中にほりこんだ。「ジュゥ〜〜〜!」で、そのタレをつけて食えと
教えてくれた。「マルルゥ〜。」というと、ニッと笑って去って行った。
もちろん、腰をくねくねさせながら…。

さて、自分で揚げて食べてみる。パクッ…。半生…。大丈夫かなあ。
2個目、半分に切って中を見てみる。真中のほうだけ赤い。大丈夫かなあ。
3個目からはかなり完全に揚げた。実は私、生肉が体質に合わない。
牛肉の刺身などは食べてる間はとてもおいしく、どんどん食べてしまうのだが、
あとで、エライ目に遭う。上からも下からも状態になるので、
肉を食べる時は気を使ってしまう。日本でステーキを食べる時は
ミディアムでもいいのだけど、国が変われば事情が違うってなもんで、
警戒していた。旦那とパクパクちっとも減らない肉を食べていた。
ステンレスの楕円のトレーの上に、肉がてんこ盛り。色合いにか、
1枚のサラダ菜が添えてある。なんともそっけない。思ったよりも量がある。
これだけ盛ってて、食べ放題とするあたり、かなりのつわものである。
一緒に持ってきた油でフヨフヨのフライドポテトも、白ワインも、
パンもサラダも食べ放題。誰がそんなに食うねん。これを食べないと、
次が来ないと知りつつも、お腹は限界にきていた。6個ほど皿に残ったまま、
オカマちゃんに「フィニッシュ。」と告げる。
オカマちゃんは皿をさげるときに「こーひー?こおちゃ〜?」と聞いてきた。
こおちゃって…。ティーでも解かるっちゅうに。
旦那が「ツー ティー。」と元気よく答えていた。

紅茶と、チョコレートアイスクリームが運ばれてきた。
アイスクリームはダブル。多いって。でもおいしかったので完璧に食べ終え、
くつろいでいたら、また、オカマちゃん登場!
「あと10分で迎えの車くるから。」「オーケー。マルルー。」
また、ニッと笑って去って行った。

帰りの車に乗り込むときに、日本人の女の子が天井に頭をぶつけていた。
ここで初めて「大丈夫?」と声を掛けた。遅れて来た私たちは
とても話が掛けにくかったので、言いチャンスに恵まれたと思った。
頭ぶつけた子には悪いけど…。
彼女たちはメリディアンに泊まっているので、私たちが、
ビーチコマーで降りるときに手を振ってくれた。
ただ、気がついたのは旦那で、私は無視したかたちになってしまった。あーあ。





後日談(2000/10/26追記)
JTBのパンフと日程表には、確かに「フレンチディナー」と
書いてあった。今、売出ししているパンフにも書いてある。が、
どう見ても創作スイス料理(?)っぽい店だった。
これだったら、もうちょっとお金出してでも、ビーチコマーの中の
タヒチ島で1番ゴージャスなレストランで豪華なディナー食べる方がよかった。
私は、旅行後のアンケートハガキに「ベルベデールはフランス料理じゃない。」と、
苦情?いや連絡をしたというのに、まだパンフに載っている。

タヒチのウェイターはオカマちゃんが多い。古くからのしきたりで、
兄弟の1番下は女の子として育てられたりするからである。
実際、男並の体力を備え、女性のきめ細やかな対応が備わってるので
サービス業では引っ張りだこらしい。うんうん。
陽気で楽しいから、私はタヒチのオカマちゃん大好きです。



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